巻頭特集 -旬の話題をお届け-

2011.09.01 [第27号]

美しい花火を支えるコンピュータ制御

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夏の風物詩の代表格といえば、夜空を彩る大輪の花、打上花火が挙げられます。
7月から8月にかけ、日本中で大小さまざまな花火大会が開催されますが、
今年も花火大会に行かれた方は多いのではないでしょうか。

花火の起源は6世紀ごろの中国といわれており、
日本で花火が製造されるようになったのは16世紀の鉄砲伝来以降とされています。
打上花火は、「玉」とよばれる紙製の球体に「星」と呼ばれる火薬の玉を詰めて打ち上げるもので、
その打ち上げにも火薬を用いています。

江戸時代になると花火が一般的になり、「鍵屋」「玉屋」に代表されるような花火業者が登場し、
業者同士で美しさを競い合うようになりました。当時はより美しい方の花火業者の名前を
叫ぶという習慣があり、「た~まや~」という掛け声はこの「玉屋」に由来しています。

そして現代に至るまで、打上花火は花火業者による伝統芸能として代々受け継がれてきました。
しかしながら、そんな打上花火も年々進化を遂げており、
近年ではコンピュータ制御による打ち上げも積極的に取り入れられるようになってきました。
制御装置はノートPCに専用ソフトウェアをインストールしたものから、花火業者自作の装置、
海外製の装置など様々な種類が存在します。
数十分の一秒レベルで発射タイミングのコントロールが可能になり、
あらかじめプログラムしておくことで、たとえば音楽とタイミングを合わせて花火を打ち上げ、
音楽と花火を一体化する...といった演出が行えるようになりました。

テガラ周辺では、毎年8月上旬に袋井市で開催される
「ふくろい遠州の花火」の「日本一名曲メロディースターマイン(担当:磯谷煙火店)」にて、
音楽と花火が完全にシンクロした花火を観ることができます。
筆者自身、初めて間近で観覧したときはとても感動しました。
また、お隣愛知県の「豊田おいでんまつり花火大会」もおなじ磯谷煙火店によるメロディ花火で有名です。
他にも、全国各地の花火大会で音楽とシンクロした花火が打ち上げられるようになってきていますので、
一度近隣の花火大会をチェックしてみてはいかがでしょうか。
音楽が聴こえる会場内、または会場周辺で鑑賞することがポイントです。

ちなみにテガラでは、工場の生産設備や船舶、果物の選別機械などさまざまなモノを制御するための
PCをつくっていますが、「花火の制御」のためにPCをつくった実績はいまのところありません...。
いつか、機会があれば携わってみたいものです。


文:鈴木良歩

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