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ニュースレター

Fly Me to the Sun -佐藤CEOのコラム-

2011.08.01 [第26号]

第14回 - サウスウエスト航空の ユニークな戦略



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サウスウエスト航空の基本戦略(=とりもなおさず競合他社との差別化ポリシー)は、
「低運賃で頻繁に運航する」です。
そして、このビジネスモデルをひと言で表現すると「空飛ぶバス」ということになります。
つまり、バスのように安い運賃で中距離都市間を移動できるというのがサウスウエスト航空の
サービスの本質であり、それが顧客にとってそれまでにはなかった価値のあるサービスであったため、
潜在的なニーズを掘り起こせたのです。

「空飛ぶバス」を実現するための具体的な課題と解決方法は次のようなものです。
徹底的な時間効率化と合理化の努力には、感心させられます。


短距離路線に徹する

サウスウエスト航空の平均飛行時間は約1時間(650Km)です。
これは、ちょうど浜松と山形の距離と同じくらいです。
これは、大手航空会社が参入しないニッチな市場で優位性を保つことで、
独自のビジネスモデルを展開していくための基本戦略となります。


指定席がない(すべて自由席)

サウスウエスト航空のチケットには座席番号がなく、席は早いもの勝ちです。
個々の顧客から座席の希望を聞いて処理するためのカウンターや旅行会社の
手間を省略して予約と搭乗手続きを簡便化し、その分、コストを下げています。
顧客にしても、行けば乗れるというバス感覚で、待ち時間がほとんどなく、
しかも料金の安い安全な航空会社なら、これは利用したくなるというものです。


使用航空機を絞る

サウスウエスト航空では、航空機をボーイング737型だけに限定しています。
機種を標準化することで、操縦士、整備士、客室乗務員は、ボーイング737だけを
知り尽くせばよく、訓練を単純化でき、ミスを最小限度に抑えることができます。
また、離発着のためのオペレートの時間効率を上げることができるため、
機材の回転率を上げるとともに、顧客の待ち時間を減らすこともできます。
さらに、同一機体により、整備コストや保守用部品の管理コストも抑えられる
効果があります。


飛行準備の徹底的な短縮化

サウスウエスト航空が使う空港は、混雑がない(他の航空機の離発着が少ない)
ことと同時に、できるだけ街の市街地に近いところが選ばれています。
この条件に合うのは、比較的小さい空港なのですが、このようなサウスウエスト
航空の方針により、閉鎖寸前だった小空港が存続できるようになったという
副次的効果もあったと言われています。
また、飛行準備のための時間をどれだけ短縮できるかについては、F1のレースの
ピットインのクルーの動きをベンチマークして、スタッフが一丸となって取り組んだそうです。
客室乗務員(CA)も機内掃除を自ら行い、地上職員はトイレ掃除と飲み物の補給をし、
すべての準備を10分以内に仕上げてしまうとのことです。


合理化の徹底

機内食がありません。
ジョークで客室乗務員が「チキンにしますか、ビーフにしますか」と聞きながら、
ピーナツを配ったりするそうです。また、サウスウエスト航空では、他社の航空貨物の
受託積載も行っています。このため、航空機の荷物室には乗客からの機内預かり荷物
だけでなく、いろんな荷物が混載されていて、荷物スペースと飛行効率が
最大限になるように活用されています。


親しみやすさ

単に効率化、合理化、コストダウンを進めるだけでなく、サウスウエスト航空では、
フレンドリーさの向上にも力を入れています。例えば、機体は同一ですが、さまざまな
カラーリングの飛行機を用意しています。
また、クルーの対応も、パイロットがずっと窓の左右の景色を解説して観光案内してくれたり、
客室乗務員がサウスウエスト航空を称える替え歌を熱唱したりして、乗客を楽しませてくれます。
このあたりは、スタッフが自分で自由に判断して最適なサービスを提供するという社風が
基本になっています。

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サウスウエスト航空の"親しみやすさ"を演出する様々なカラーリングの飛行機。




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