2012.02.01 [第32号]
第20回 - 身近なビジネスモデル ...車買い取り専門店ガリバーの場合
ビジネスモデルというと一般には、IT系、e-コマース系が多いと思われがちですが、
今回は身近な例として、「車買い取り専門店ガリバー」について考えてみたいと思います。

「ガリバーインターナショナル」は、1994年10月に福島県郡山市でスタートした会社です。創業者の羽鳥兼市氏は当時54歳。ガリバーを立ち上げる前に中古車屋を20年以上やってたそうです。その経験を通して、羽鳥氏は中古車屋ビジネスのあるべき姿に気づき、その本質を抽出して、ガリバーインターナショナルを設立したのです。
当時、「買い取り専門」という業態そのものはまだ存在していませんでした。羽鳥氏は従来の中古車屋商売の問題点(マイナス)を顧客の立場で徹底的に考え、プラスの価値を提供できるような新しいビジネスを独力で創造したと言えるでしょう。これはまさに、ベンチャーであり、「プランA」から「プランB」に移行して大成功したお手本のようなものです。
ガリバーのビジネスモデルのエッセンスは、中古車の買取りのみに特化し、買い取ったクルマは展示もしないですぐにオークション会場で売ってしまうというものです。これにより、在庫リスク、展示コストを排除し、それで削減されたコストを顧客に還元することにより、他よりも高価な買い取りを実現しました。また、大量の中古車を手がけることによる圧倒的な情報量の蓄積から、顧客に全国均一の標準価格を提示できるようになり、中古車を適正価格で流通させるモデルを確立しました。
それ以前の中古車屋と言えば、油に汚れたつなぎを着たくわえタバコのオヤジが「素人の客」を相手にしているというイメージがありました。中古車は消費者には品質がわかりにくい商品であったため、どうも中古車のネダンは不透明という感じがつきまとっていました(さらに言えば、だまされるのではないか?という不安感が...)。中古車屋にとっても、買い取ったクルマがすぐに売れるとは限らず(中古車の在庫期間は平均三ヶ月とのこと)、不良在庫を生み出すリスクもあるため、どうしても買取り価格は「安め」に、販売価格は「高め」にしたいという要因がありました。新車を買うときにディーラーで下取りをしてもらうという場合でも、新車の値引きと下取り価格とが混然としているため、中古車価格の不透明さは、どうしてもつきまとっています。
こんなわけで中古車には消費者が近づきにくい要素が多々あったのですが、ガリバーは、なるべくお客さんが親しみを感じて入りやすいイメージの「買い取り専門店」をスタートさせ成功したのです。ガリバーなら、車を売りにいくと別の車を売りつけられてしまうのではないかというような心配もないし、買取り価格も透明であるということで、消費者の中古車に対する不透明感を払拭し、顧客(消費者)の立場で考えられたビジネスモデルとなっています。
中古車は「情報」でもあるので、ガリバーはもちろんインターネットも活用しています。実は、ガリバーは「プランC」とも言うべき段階にきており、同社の収益は、三本柱から成り立っています。
[1] 車を売買して差額を稼ぐトレーディング収入
[2] オークション会場を運営するコミッション(手数料)収入
[3] 代理店(フランチャイズ)からのメンバーシップ(会費)収入
...の三つです。ガリバーが急成長した理由には、効果的なテレビCMもありますが、経営の根本的には、ひとつのビジネスファンクション、ひとつのセールスチャンネル、ひとつの収益システムではなく、複数を組み合わせてやっていることが強みになっているようです。それにより、経営環境の変化に迅速に対応できる強い体質が作られているのです。
ちなみにガリバーインターナショナルのホームページのトップメッセージには、
「当社は世界に存在する約9億台のマーケットにおいて、
中古車という素晴らしい商品を適正価格で流通させることを使命と考えております」
...と書かれています。はたしてガリバーのビジネスモデルが世界に通用するのか、どういう戦略で世界に切り込むのか、とても興味があります。
今回は身近な例として、「車買い取り専門店ガリバー」について考えてみたいと思います。

「ガリバーインターナショナル」は、1994年10月に福島県郡山市でスタートした会社です。創業者の羽鳥兼市氏は当時54歳。ガリバーを立ち上げる前に中古車屋を20年以上やってたそうです。その経験を通して、羽鳥氏は中古車屋ビジネスのあるべき姿に気づき、その本質を抽出して、ガリバーインターナショナルを設立したのです。
当時、「買い取り専門」という業態そのものはまだ存在していませんでした。羽鳥氏は従来の中古車屋商売の問題点(マイナス)を顧客の立場で徹底的に考え、プラスの価値を提供できるような新しいビジネスを独力で創造したと言えるでしょう。これはまさに、ベンチャーであり、「プランA」から「プランB」に移行して大成功したお手本のようなものです。
ガリバーのビジネスモデルのエッセンスは、中古車の買取りのみに特化し、買い取ったクルマは展示もしないですぐにオークション会場で売ってしまうというものです。これにより、在庫リスク、展示コストを排除し、それで削減されたコストを顧客に還元することにより、他よりも高価な買い取りを実現しました。また、大量の中古車を手がけることによる圧倒的な情報量の蓄積から、顧客に全国均一の標準価格を提示できるようになり、中古車を適正価格で流通させるモデルを確立しました。
それ以前の中古車屋と言えば、油に汚れたつなぎを着たくわえタバコのオヤジが「素人の客」を相手にしているというイメージがありました。中古車は消費者には品質がわかりにくい商品であったため、どうも中古車のネダンは不透明という感じがつきまとっていました(さらに言えば、だまされるのではないか?という不安感が...)。中古車屋にとっても、買い取ったクルマがすぐに売れるとは限らず(中古車の在庫期間は平均三ヶ月とのこと)、不良在庫を生み出すリスクもあるため、どうしても買取り価格は「安め」に、販売価格は「高め」にしたいという要因がありました。新車を買うときにディーラーで下取りをしてもらうという場合でも、新車の値引きと下取り価格とが混然としているため、中古車価格の不透明さは、どうしてもつきまとっています。
こんなわけで中古車には消費者が近づきにくい要素が多々あったのですが、ガリバーは、なるべくお客さんが親しみを感じて入りやすいイメージの「買い取り専門店」をスタートさせ成功したのです。ガリバーなら、車を売りにいくと別の車を売りつけられてしまうのではないかというような心配もないし、買取り価格も透明であるということで、消費者の中古車に対する不透明感を払拭し、顧客(消費者)の立場で考えられたビジネスモデルとなっています。
中古車は「情報」でもあるので、ガリバーはもちろんインターネットも活用しています。実は、ガリバーは「プランC」とも言うべき段階にきており、同社の収益は、三本柱から成り立っています。
[1] 車を売買して差額を稼ぐトレーディング収入
[2] オークション会場を運営するコミッション(手数料)収入
[3] 代理店(フランチャイズ)からのメンバーシップ(会費)収入
...の三つです。ガリバーが急成長した理由には、効果的なテレビCMもありますが、経営の根本的には、ひとつのビジネスファンクション、ひとつのセールスチャンネル、ひとつの収益システムではなく、複数を組み合わせてやっていることが強みになっているようです。それにより、経営環境の変化に迅速に対応できる強い体質が作られているのです。
ちなみにガリバーインターナショナルのホームページのトップメッセージには、
「当社は世界に存在する約9億台のマーケットにおいて、
中古車という素晴らしい商品を適正価格で流通させることを使命と考えております」
...と書かれています。はたしてガリバーのビジネスモデルが世界に通用するのか、どういう戦略で世界に切り込むのか、とても興味があります。
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